昨日のレディスデーに映画を観てきました。2本。「相棒」と「ノーカントリー」です。すごい組み合わせになっちゃいました。
まず「相棒」。2時間に納めるために、矛盾や説明不足が多々あり正直、映画としての完成度は低いかもしれない。右京さんの頭脳と薫ちゃんの行動力をわかりやすく提示するためだけに存在するシナリオでした。なんと言っても本仮屋ユイカちゃん演じるやよいが不協和音。
でもでも、スクリーンで観られたのはファンとしては嬉しい。準レギュラーもほとんど全員登場シーンがあって小ネタもちゃんと入れてありました。あとエンディングで、訳のわからないタイアップ曲が流れないのは好感度高い。余談になりますが「きみに読む物語」のエンディング後に延々とケミストリーが流れたときにはため息が漏れました。有名人の意味不明なカメオ出演もほとんどなく(寺脇さんつながりで岸谷五朗さんと、マラソンランナーの有森裕子さんぐらい)、フジTVの同じような警察ものムービーよりは私的に好きです。
「相棒」特有の社会派テーマについては、やや空回りしている気がしました。これも説明不足だよね。
「相棒」は2時間SP+前後編で一本のお話を放映したことがあり、映画では駆け足すぎて深みに欠けました。キャラは充分立っているので、もっと緻密な本のお話が観たい。
ところで水谷豊氏ですが、私はデビュー作の「バンパイア」から観ていてます。「傷だらけの天使」のアキラはキュートだったと思うです。長いおつきあいですな。「相棒」の特番でバラエティに出まくっていましたが、こんなお茶目な人だとは思わなかった。
次は「ノーカントリー」。うーむ、コーエン兄弟なのでいろいろ仕掛けはあるんだろうなとは思うんだけど(消えているテレビに映った影とか)、あそこで終わるか普通。最近のアメリカ映画は、少なくとも賞を取るような作品は、後ろ向きな過去の清算みたいなのが多いよね。諦観なのか。それにしてもハビエル・バルデムの異様な存在感はすごかったです。「海を飛ぶ夢」の寝たきりおじさんと同じ人とは思えない。BGMに頼らなくても、緊張感と恐怖を表現できる演出はやはり出色でしょう。クローネンバーグの「ヒストリー・オブ・バイオレンス」より後味が悪くなかったのは救い。
パンフの説明が思い切り間違っているので笑えた。映画ライターには素人以下の読解力の持ち主でもなれるのでしょうかね。
この間読んだのは、綾辻行人『時計館の殺人』。遙か昔、10数年前に読んだことがあり再読です。ですので、読み進めるうちに犯人も動機もトリックもわかってしまいました。はっきり思い出した感覚はないんですけどね。全部わかってしまうと、何も残らない作品でした。ただし、整合のための努力は考えただけでめまいがします。某マンガ家さんも見習うように。